高野山巡礼と九度山

当館のある九度山町と関わりの深い高野山、高野山巡礼の道をご紹介いたします。

高野山の成り立ち

816年、弘法大師空海によって開かれた日本仏教の聖地が高野山です。朝廷より賜り約1200年以上の間、真言密教の根本道場として人里離れた山奥にひっそりと佇んでおります。2004年に国連UNESCOの世界文化遺産として登録されました。
世界遺産の登録資産としては、金剛峯寺、丹生都比売神社、慈尊院、丹生官省符神社、高野参詣道などが登録されております。2023年は空海生誕1250年祭が催され、翌年2024年は世界遺産登録20周年各行事が予定されております。

巡礼に欠かせない、高野参詣道「町石道」

高野山山麓にある九度山町の慈尊院から根本大塔までの22km胎蔵界と、そこから奥の院まで金剛界4kmが高野参詣道としての町石道です。町石道には、町石と呼ばれる弘法大師空海によって建てられた石柱の卒塔婆があり、ひとつひとつに根本大塔を起点とした数字と、仏尊を表す梵字が刻まれております。
1200年の歴史の中で、太政大臣藤原道長、関白藤原頼道、白川上皇、後宇田法王なども町石道を歩み、今でも四国88カ所を巡礼完了し、そのお礼参りとして現在も多くの巡礼者が高野山へ向かう際に歩かれております。

町石道の見どころと景色

高野山町石道展望台

慈尊院から急坂を上ること約1時間、北東に開けた展望台があり、紀の川や金剛山の景色が楽しめます。
近畿朝日絶景100選に選ばれており、非常に美しい朝日を拝むことができます。

二ツ鳥居

横に並んでいる鳥居は非常に珍しく、二つの鳥居は丹生明神と高野明神の鳥居です。
丹生都比売神社に立ち寄り迂回して急坂の八丁坂を登ったところにあります。

押上石

空海の母が女人禁制の高野山へ入山しようとした時、激しい雷雨に見舞われたといいます。空海はこの石を押し上げて母を匿い、その押し上げた時の両手の跡が残っております。